バイアグラの成分シルデナフィルが勃起を引き起こすメカニズムとは

なぜ血液がたまり長く硬くなるのか

バイアグラは、世界初の勃起不全(ED)治療薬です。バイアグラは精力剤とは異なり、医学的、生理学的にペニスに血液をためて長く硬くする薬です。

何百年にもわたる中高年男性の悩みを解消した秘密は、バイアグラの有効成分、シルデナフィルです。シルデナフィルがどのようにしてED患者のペニスを勃起させているのか、見てみましょう。

なぜ勃起するのか?

シルデナフィルの作用を知るには、勃起のメカニズムを知っておく必要があります。
勃起は、ペニスに血液がたまることによって生じます。水風船に水を入れると大きくなり、ペットボトルに水を入れると硬くなります。ペニスにもこれと同じ現象が起きているのです。

動脈を太くする必要がある

ペニスに血液をためるには、ペニスに血液を送っている血管(動脈)を太くする必要があります。ペニスの筋肉である陰茎海綿体平滑筋(いんけいかいめんたいへいかつきん)が緩むと、動脈が太くなります。

cGMPが勃起を起こす

脳は性的興奮を感じると、神経を通じて平滑筋に「勃起させろ」と命令します。
その命令を受けた平滑筋は、一酸化窒素を放出します。一酸化窒素がグアニル酸シクラーゼという物質を活性化して、その結果cGMPという物質が増えます。
cGMPが多く出ると平滑筋が緩み、動脈が拡張し、大量の血液がペニスに入ってくるのです。

PDE5が勃起を終了させる

勃起が止むのは、PDE5という物質がcGMPを分解してしまうからです。cGMPが減るので平滑筋の緩みが止まり、動脈が元の太さに戻ります。それで血液があまり入ってこなくなり勃起が終了します。

勃起の流れ

上記の説明をまとめるとこうなります。
<勃起する場合>
平滑筋→一酸化窒素が出る→グアニル酸シクラーゼが元気になる→cGMPが増える→平滑筋が緩む→動脈が拡張する→大量の血液がペニスに入ってくる→勃起完了

勃起が終了する流れ

<勃起が終了する場合>
PDE5が出る→cGMPが減る→平滑筋の緩みが止まる→動脈の太さが元に戻る→血液量が通常になる→勃起終了

ED患者はPDE5が常に活躍している

ED患者が勃起できないのは、「PDE5が出る→cGMPが減る」が常に起きているからです。
ED患者はPDE5がいつも働いているので、いつも勃起が終了している状態にあるのです。

シルデナフィルはPDE5の活躍を阻止する

よってPDE5の働きを押させることができれば、勃起できることになります。
バイアグラのシルデナフィルは、PDE5の力を抑え、cGMPが減らないようにするのです。

まとめ~いまもシルデナフィルは心臓病の薬に使われています

シルデナフィルが勃起を可能にするのは、血管を太くして血流量を増やしているからです。そこでシルデナフィルは、血行が悪いことで生じる心臓病の薬にも使われているのです。
というより、シルデナフィルは最初に心臓病の薬として使われていて、後からED薬として開発されたのですが。